【邦画レビュー】『樹の海』を観た感想

2016/04/17 

樹の海 スペシャル・エディション [DVD]

公開2005年6月25日/日本/119分

監督:瀧本智行

出演:萩原聖人、 井川遥、ほか

公式サイト:樹の海

こんな人におすすめ

大人(性別問わず)

大学生

少し疲れた人

友達、恋人、家族と一緒に見るより、1人で見た方が良いと思います。

1人でじっくり考えながら見たい作品です。

「癒されたい」「エキサイトしたい」「笑いたい」といった人はNGです。

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レビュー

ドキドキと安心が入り混じる展開に注目。

おすすめ度★★★★☆

2行でまとめ

『樹海』ここは自殺の名所として知られた樹の海だ。

人生の壁にぶつかる4つの物語が、ここで交錯する・・・

 静の表現

初監督作品だというから驚く。

テンポの良さ、溜め、ストレスを感じることの無い運びだった。

「音のない世界」の使い方が美しいので、緊張と緩和が生み出され、それが面白さの根元にあるように感じる。

『樹の海』は、4つの物語が交錯し、最終的に1つのテーマ(いのち)に辿り着くのだが、BGMに注目してほしい。

ここでこの曲が流れているから、あそこでこの曲が流れている。2度3度見ると、より理解が深まる。

もちろん映像は美しいのだが、映像と音が合わさってこその映画だ再認識させられる。

内容

日本的な感覚があるから理解できる世界かもしれない。

異文化の人が『樹の海』を見たとすれば、おそらく感じ方が全く違うことだろう。

生きることに目的があるとすれば、死にも目的がある。エピソードのいのちに触れていく中で、自分が「生きたい」と強く感じた映画は「樹の海」が初めてだった。

「5億円横領の口封じのため、暴力団に生き埋めにされた朝倉」

「消費者金融の取り立てのタツヤと借り手の北村今日子」

「樹海まで女性を探しに向かった探偵、遺体の近くの写真に彼女と一緒に写るサラリーマンの山田」

「元ストーカーの手島映子」

4つの物語は縁遠いが、すごく「身近に」ある。現代社会のどこかに「ある」ことは分かっている。

それ故、一人ひとりのエピソードに入り込んでいけるのだろう。

いのちを見つめ、生きる苦しみを理解し、それでもまた「生きたい」気持ちがじわじわ迫る作品だ。

でも決して、「死」を完全否定しているわけではない。生も死も暖かく受け入れる世界。

100%じゃなくてもいい。全力じゃなくてもいい。元気じゃなくてもいい。

少しずつでもいいから明日から頑張ろうと思えた映画だった。

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